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近年注目を浴びるAI技術。資金調達の分野でもAIの波が押し寄せています。今回はAIファクタリングに焦点を当てて解説しましょう。
中小企業や個人事業主の方々に役立つ情報満載です。AIファクタリングの仕組みや特徴、選び方のポイントをじっくりみていきましょう。
AIファクタリングは人工知能(AI)を使って審査を行う新しい形の資金調達サービスです。従来の方法と比べて審査にかかる時間が大幅に短縮されるのが特徴で、AIが瞬時に情報を分析し判断を下すため、申込から結果が出るまでの時間が圧倒的に早いのです。
また、AIファクタリングは小規模な債権にも柔軟に対応できる傾向があります。従来のファクタリングでは手間がかかるため敬遠されるケースが多かった少額の売掛金も、AIなら効率的に対応できます。
中小企業や個人事業主にとって、AIファクタリングは資金繰りの新たな選択肢となり得るでしょう。ただし利用する場合は、メリットだけでなくデメリットもしっかり理解しておく必要があります。
AIファクタリングには従来のファクタリングとは異なる独自の特徴があります。ここではその主な特徴を4つ紹介します。
AIファクタリング業者は物理的な店舗を持ちません。すべてがオンライン上で完結するビジネスモデルを採用しています。これにより固定費を抑え、利用者に還元できる仕組みになっているのです。
店舗がないため申し込みから契約に至るまでの全プロセスがオンラインで行われます。書類のやり取りも電子化されているので、わざわざ郵送したり持参したりする手間がありません。
AIファクタリングでは2社間ファクタリングと呼ばれる方式のみを扱います。これは売掛金を持つ会社と買取を行うファクタリング会社の2社で完結する取引形態です。シンプルな構造ゆえAIによる審査が適しているといえるでしょう。
AIによる迅速な審査と、オンラインでの手続きにより入金までの時間が大幅に短縮されます。従来のファクタリングと比べてはるかに早く資金を調達できるのがAIファクタリングの大きな魅力です。
AIファクタリングを利用する場合、どの業者を選ぶかは重要な決断です。ここでは業者を選択する時に押さえておきたいポイントを紹介します。
AIファクタリングでは売掛金の元となる取引先企業の信用度が重要視されます。信用度の高い大手企業との取引による売掛金なら、審査に通りやすくなるでしょう。逆に信用度の低い企業との取引だと、審査に通りにくくなる可能性が高いといわざるを得ません。
AIによる審査は24時間稼働していますが、人の手による最終確認が必要な場合もあります。そのため早めの時間帯に申し込むことをおすすめします。夜遅くに申し込むと、翌営業日まで待たされるかもしれません。
早く資金を調達したい場合は、朝一番での申し込みを心がけましょう。
また申し込みの前に必要書類をすべて準備しておくことも大切です。書類の不備があると審査が遅れる原因になってしまいます。
AIファクタリングは便利なサービスですが、利用する場合は以下の点に注意が必要です。詳しく解説します。
AIによる審査は効率的である反面、人間のような柔軟な判断が難しいという側面があります。たとえば特殊な事情がある場合でも、AIのアルゴリズムに合わなければ一律に審査が通らない可能性があるのです。
従来の対面式ファクタリングなら、担当者との交渉でこちらの事情を考慮してくれたり柔軟に対応してもらえる場合もありましたが、AIファクタリングではそういった融通が利きにくいといえるでしょう。
AIファクタリングを利用するためには、まずオンライン上でアカウントを作成しなければなりません。その後、個人情報の入力や本人確認書類のアップロードなどの手続きが求められます。
これらの作業に不慣れな方は、手続きに時間がかかる可能性がありますので、得意な人に手伝ってもらうのがおすすめです。またセキュリティの観点から、アカウント情報の管理には十分注意を払いましょう。
AIファクタリングは万人向けのサービスではありません。ここからはどんな方々に適しているのか詳しく解説します。
従来のファクタリングでは審査に数日かかることもありましたが、AIファクタリングなら最短で数分で結果が分かります。急いで資金調達の可否を確認したい方には最適なサービスといえるでしょう。
AIファクタリングは少額の売掛金にも対応しやすい傾向にあります。従来のファクタリングでは手続きコストの観点から敬遠されるケースが多かった小口の債権も、AIなら効率的に対応できます。
AIファクタリングは人件費や店舗運営費などのコストを抑えられるため、比較的安い手数料で利用できる場合が多いといえるでしょう。ファクタリングは利用したいが、できるだけ手数料が少ない方が良いと考えるコスト意識の高い経営者の方々にとっては魅力的なポイントです。
AIファクタリングにはさまざまなメリットがあります。ここでは主なメリットを4つ紹介します。
AIによる迅速な審査とオンラインでの手続きにより、従来のファクタリングと比べて圧倒的に早く入金が可能です。最短で申込当日に入金されるケースもあります。
AIの活用により人件費を抑えられるため、比較的安い手数料で利用できます。ただし企業の信用度や取引条件によって手数料は変動するので、一概に「安い」とはいえない場合もあるかもしれません。
AIによる効率的な処理により、従来なら対応が難しかった少額の売掛金でも買取が可能です。小規模事業者や個人事業主にとってはありがたいポイントでしょう。
多くのAIファクタリング業者が個人事業主向けのサービスを提供しています。従来のファクタリングでは対象外とされるケースが多かった個人事業主も、AIファクタリングなら利用できる可能性が高いのです。
AI審査を導入しているファクタリング業者について表をまとめました。
業者名 | 特徴 | 審査スピード | 入金スピード | 手数料 | 契約方法 | 申し込み資格 | 利用限度額 |
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PayToday (ペイトゥデイ) | ・審査がAI・オンライン完結・手数料が1~9.5%と安く、上限が決まっている ・ベンチャー企業/スタートアップにも重点 | 最短30分 | 最短30分 | 1%〜9.5% | 2社間 | 法人、個人事業主、フリーランス | 10万円〜上限なし |
OLTA (オルタ) | ・審査がAI・オンライン完結 ・手数料が2~9%と他と比べて安い | 最短即日 | 最短即日 | 2.0〜9.0% | 2社間 | 法人、個人事業主、フリーランス | 不明 |
ペイトナーファクタリング | ・審査がAI・オンライン完結 ・手数料が一律10% | 最短10分 | 最短10分 | 10% | 2社間 | 法人、個人事業主、フリーランス | 1万円〜 |
バイオン | ・独自のAI審査採用している ・オンライン完結 | 最短60分 | 最短即日 | 10% | 2社間 | 法人、個人事業主、フリーランス | 5万円~ |
みんなのファクタリング | ・土日祝でも対応・入金までのスピードが最短60分 ・オンラインで完結 | 最短60分 | 最短60分 | 7.0~15.0% | 2社間 | 法人、個人事業主 | 1万円〜300万円(初回は1万円〜50万円) |
SHIKIN+(資金プラス) | ・AIによる事前審査を導入・東証プライム上場のfintechベンチャー企業マネーフォワードとメガバンクである三菱UFJ銀行が合弁で設立した Biz Forward が運営 ・手数料は0.5%~ | 最短即日 | 最短即日 | 0.5%~ | 2社間 | 法人 | 数万円~数億円 |
上記の表の通り、AI審査を導入しているファクタリング業者は、迅速な審査と入金スピードを特徴としています。多くの業者が最短即日または数十分での審査・入金を実現しています。
手数料に関しては、SHIKIN+(資金プラス)が最も低い0.5%~を提供しており、競争力があります。一方、ペイトナーファクタリングやバイオンは一律10%と比較的高めの手数料設定となっています。
契約方法はすべての業者が2社間取引を採用しており、取引先に知られずに資金調達ができるメリットがあります。
申し込み資格は、法人だけでなく個人事業主やフリーランスにも門戸を開いている業者が多いのが特徴です。ただし、SHIKIN+(資金プラス)は法人のみを対象としています。
利用限度額は各社で異なり、1万円から数億円まで幅広い範囲をカバーしています。特にPayTodayは上限なしとしており、柔軟な対応が可能です。
各社の特徴や条件は異なるため、利用を検討する際は自社の状況に最も適した業者を選択することが重要です。また、AI審査だけでなく、人による最終確認を行っている可能性もあるため、詳細は各社に直接確認することをおすすめします。
AIファクタリングは従来のファクタリングと比べて、スピード・コスト・利便性の面で優れた特徴を持っています。特に迅速な審査と入金、少額債権への対応力、比較的安い手数料などが大きなメリットといえるでしょう。
中小企業や個人事業主の方々にとって、AIファクタリングは新たな資金調達の選択肢となり得ます。ただし利用する場合は、オンライン完結型のサービスゆえの注意点もあります。
柔軟な対応には期待できない点やアカウント管理の必要性など、デメリットもしっかり理解した上で利用を検討するのが大切です。自社の状況や資金需要に照らし合わせて、AIファクタリングが適しているか慎重に判断しましょう。
自らの経験に基づいた、ファクタリングや与信管理に関する豊富な実績を持ち、これまでに数百社の取引をサポート。
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